理科系の作文技術【木下是雄】

文章の書き方についての本はある程度読んだことがあったのですが、これといってためになるものはありませんでした。そこで、ベストセラーである本書を読んでみようと思い手に取りました。
タイトルからして、あまり参考にならないと思っていましたが、今まで読んだ本の中で一番参考になりました。

理科系の作文技術ということで、論文の書き方を中心に書かれています。論文の全体の構成、各パラグラフの書き方、一つの文の書き方がわかります。
今の私には、あまり参考になりませんが、論文の発表の仕方も書かれています。学生のうちに読むべき本なのでしょうが、大人になってから読んでも得ることがたくさんありました。

 

参考になった点ですが、

  • なぜ結論を先に言うのか
  • 文章を短くすることの大切さ
  • トピック・センテンスとは
  • 文章を構成するときの茂木式、外観から細部へ

があげられます。

文章の書き方の本に「結論を先に書きましょう」とよく出てくるのですが、なぜ結論を先に書くのかはいまいちわかっていませんでした。「なぜなら結論を先に書くことにより、内容がわかりやすくなるからです。」と書かれていることが多く、納得できていませんでした。
この本によると、結論を先に書くことにより、読むべき文かの判断をしてもらい、読んでもらうため。そして、書き出しの分を読んでもらった時点で、もっとも重要なポイントが分かるようにする。結論を先に書くことの意味がわかっていなかったのですが、読者に対する気遣いによって内容が理解しやすくなる、ということで納得できましたした。

文章は長ければ長いほどいいと思っているフシがあり、文章を短くすることの大切がわかっていませんでした。子供時代に作文を書く時に、原稿用紙の枚数を稼ぐことに苦心した影響だと思います。
本文には文章が長くなりすぎており、内容がわかりにくくなっている例文がいくつか出てきます。また、筆者の文が終始簡潔に書かれていて、読みやすかった点も説得力がありました。文章を書く時は、頭の中が熱くなっていることが多く、内容に過多になってしまい、結局伝わらない文章になってしまうことが多いということでした。

トピック・センテンスとは、パラグラフについて概論的に述べられている文です。パラグラフという言葉を初めて知りました。その中のトピック・センテンスももちろん初めて知りました。トピック・センテンスの大切さもです。
結論を先に書くことと大きく関係していると思います。わかりやすい文章というものは、トピック・センテンスがしっかりと最初にきている文章ということだと思います。(小説等では例外あり)

文章の大きな見え方も非常に重要です。茂木式の文章を書くことや、概論から細部への文章とすることが大切だと知りました。
書きたいことがたくさんある時は、文章が逆茂木式になってしまいがちです。逆茂木式とは、文章を最後まで読まないと、内容が理解できない文章のことです。また、細部から概論を伝えてしまうようになりがちです。大切なことをまずは述べてから、細部を述べる。この順番が大切です。

 

この本は今までで一番ためになったと先に述べましたが、いきなり使いこなすことは今の私には不可能です。しかし、今までなんとなく読んでいた文章のわかりやすい理由とわかりにくい理由がわかるようになったと思います。この変化はものすごく大きいのではないでしょうか。
トレーニングに例えると、スクワットのフォームを知らないと、四頭筋を重視しているのか、ハム・ケツを重視しているのかがわからず、どれも一緒のスクワットに見えてしまいます。どれも同じスクワットに見えていたら、自分に活かすことはできません。

今までの私はどの文章も、同じように見えていました。つまり、文章がどれも一緒だったので、自分に活かすことができていなかったのです。
文章の書き方を知ったことにより、文章の書き方の違いがわかるようになりました。違いがわかれば、自分の文章に活かすことができると思います。いきなりは難しいですが、意識して文章を読むことにより、自分の文章にも活かしていきたいです。

精一杯、意識して書いた文章ですが、まだまだですね。
小学校の時に文章の書き方って習いましたっけ?
覚えていませんが、読書感想文の書き方は習っていないような…

それってフォームを教えずに筋トレをするようなもんじゃないですか。
今からは文章の書き方〈フォーム〉を大切にしたいと思います。